【分析】シングルトップとシングルボトムの前兆

チャートパターン紹介

シングルトップとシングルボトムの前兆

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「シングルトップとシングルボトムの前兆」と題して記事を書いてみたいと思います。皆さまも一度は必ず見たことがあると思われるシングルトップやシングルボトムのチャートパターン。もしかするとV字パターンと言った方が馴染みがある人もいるのかも。チャートパターンの呼び方は兎も角として、このチャートパターンには前兆があるのはご存じありますでしょうか!?今回はそんなシングルトップやシングルボトムのチャートパターンに入る前の前兆をご紹介して行きたいと思います。

目次

シングルパターンとは?

まず始めにシングルトップやシングルボトム(V字パターン)はどんなチャートパターンなのかを書いて行こうと思います。

このチャートパターンはダブルトップやダブルボトム、ヘッドアンドショルダーのようにトレンド転換の際、幾つも山や底を作らずシンプルに一つの山・底でトレンド転換をして行くパターンの事を指します。念のため画像を貼るので参照をしてみて下さい。

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本当に読んで字の如く、一つの山や底で転換をして行くパターンなのでそんなに難しくはないですよね。

シングルパターンになりやすい形状

シングルトップやシングルボトムがどのようなチャートパターンかご理解頂けたと思うので早速本題の前兆をご紹介したいと思います。

シングルパターンになる場合の山や底に転換ポイントや大きなサポレジなど諸々の条件がある事が大前提としますが、ざっくり言うと波を既に消化している且つボラティリティがある相場はシングルパターンになりやすい傾向にあります。

もう一度言います。波を既に消化している且つボラティリティがある相場はシングルパターンになりやすい傾向があります。小難しくなるので画像で紹介をしたいと思います。

ゴールド4時間足チャート

下の画像は2021年7月中旬から8月中旬頃のゴールドの4時間足チャートです。立派なV字パターンですが、赤い四角で囲った部分をご覧下さい。ここで上に何度か挑戦をしようとしていますが、この上の挑戦している間にダウントレンドの波を消化してしまっています。つまり、四角の枠の右の山二つでダウントレンドのエリオット波動、1波2波を作り終えている状況。

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ゴールド4時間足チャート

下の画像は2020年11月~1月に掛けてのゴールド4時間足チャートです。ここは赤丸にしてみましたが、押し目の二回を既に使い切った後の爆上げ相場。つまり波を消化しきった後の上昇相場と言う事。

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ゴールド4時間足チャート

下の画像は2021年10月下旬の4時間足チャートです。ここでもしっかり切り下げの戻し目2つ付けて波消化をしているのがわかります。

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ドル円4時間足チャート

下は2020年5月頃のドル円4時間足チャートです。ここでも切り上げの波を二つ作ってからの急騰なのでシングルパターンになりやすいケースです。

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ドル円1時間足チャート

つい最近のドル円チャートですが、このチャートでも既に押し目が2つ3つ入った相場なのでシングルで落ちて来やすいパターンでした。

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前兆

前述したように転換位置がそこにある場合や大きなサポレジがある事が大前提になりますが、一つの波(トレンド)の中で押し目・戻し目などのブースト機能が働くのは大抵2回(場合にもよりけり)。そのブースト機能2回を既に使い切った上でボラティリティがある相場がシングルパターンになりやすい。つまり前兆です。

もう一つ付け加えるならば、その押し目・戻し目のブースト位置が山や底の遠いところで行われている場合に良くシングルパターンになりやすいと言う印象です。※ボラティリティーがある相場はそもそも押し目や戻し目が遠い相場なので二重表現になるような気がしましたが書いてみました。

波の消化とは!?

波の消化とはシンプルに波動を使い切っている状況のことを僕が勝手に名付けて呼んでいる言葉なので深い意味は特にありません。ぶっちゃけ「エリオット波動完了」でも「ブースト切れ」でも呼び方は何でも大丈夫です。呼び方はどうでも良いとして、何故その波の消化がシングルパターンになりやすい前兆なのかを説明しなきゃですよね。前兆の欄でも少し書きましたが、もっと掘り下げて書いてみます。

チャールズダウさんは「主要トレンドは3段階からなる」と提唱をしているのは皆さまもご存じと思いますし、エリオット波動理論を提唱したエリオットさん、おまけにグランビルの法則を発表したグランビルさんもそう。相場に携わる全ての偉人が「波は3つ」と言っています。

波が三つと言うことは、仮にアップトレンドの場合フラクタル構造を除き、大まかに「押し目が最低二つ」入ると言うこと(その後のトレンド継続するしないの話は別として)。つまりブースト機能が最低2回は存在をするという事になります。逆にダウントレンドの場合は「戻しの波は二つ」。その波の消化、ブースト2発を消化している急騰や急落の相場はどうなる!?って事です。

波数えと言えば教科書に出て来るキレイなアップトレンドやダウントレンドの波数えをしがちですが、実は人があまり意識をして見ていないところも、相場では波動数にカウントされています。それを僕は勝手に波の消化と言っているわけなのでありました。

この波を教科書に出て来るようなイメージ図ではなく、生々しい実際の相場で波カウントしてみて下さい。何も考えずに、ただただその相場の波が一つ目、二つ目と数えて行ってみて下さい。そうすると何故シングルパターンになるのかと言う事が分かって来るはずです。

発見経路

発見経路と言うのはおこがましい話ですが、自分自身が今のように上手くテクニカル分析が出来ていなかった頃。そう、何を信じて分析やトレードをしたら良いのか答えも出ていなかった頃に「ダウ理論」を掘り下げてみようとダウ理論の事、チャールズダウさんの事を掘り下げまくった時期がありました。

ダウ理論の「主要トレンドは3段階からなる」を掘り下げ中、確か風呂上りだったと思いますが「エリオット波動も三つやん」「グランビルも何だかんだで三段階説唱えてるやん」なんてふと思い、それから波の数だけを数えて始め、色んな相場を見ているうちに「絵に描いたような相場じゃないところでも波は3つある」と気付き、シングルトップやシングルボトムのチャートパターンを掘り下げ検証をしていたところ「波消化してるやん」なんて事になり、今でも活用をしている相場の見方の一つになっていると言うわけです。

もちろん、波の数数えだけで相場を読む事は出来ませんし、波数えだけを頼りにトレードをするなんて事も出来ません。ただ、相場理解と言う観点では個人的にものすごく役に立ったなと思います。皆さまの中に相場を今以上に理解をしたいと言う方がいらっしゃれば、是非波だけを数えてみて下さい。結構面白い発見出来ます。

まとめ

シングルパターンになりやすい前兆

その①:転換位置やトレンド継続位置、大きなサポレジがある事が大前提。

その②:波を消化しきっている事。

その③:ボラティリティがある相場である事。

以上の傾向が見られた場合、シングルパターンになりやすい前兆と言えると個人的に考えている。でした。

最後に

ライター経験も無いただのチャートオタクの僕の記事を読んでくれた事感謝します。僕もテクニカル分析トレードである程度の成果が上げ始めたとしても、まだまだひよっ子。もっともっと相場と向き合いもっともっと相場を理解し言語化していきたいと思っています。また記事を書いて行こうかと思うので、その節はよろしくお願い致します。※追伸及び捨て台詞、すっぴんの相場を勉強するのが一番手っ取り早い。では。

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